日別アーカイブ: 2008年3月5日

「食べる」ことの意味

あるグルメサイトに店の情報を開示することにした。

各店舗への誘導ページ扉写真に、
店入口写真の使用を要請したところ
「グルメサイトだから料理写真を」と、
拒否されてしまった。

飢餓の時代
あるいは貧食の社会においては
当然欲求充足の行動として、
とりあえず「何かを食べる」ということで、
その質については議論する余裕はない。

しかし現在我々の生活している社会環境に於いては
「食べる」という行為はエネルギー補給以外にも
重要な意味を持っている。

「食べる」という行動を決定するプロセスには
3つの要素が関係してくる。
すなわち、1.誰と、2.何処で、3.何を、の3要素だ。

最近家族で食卓を囲むことが少なくなった。
これが家庭崩壊の大きな要因の一つとされているということに
議論の余地はないだろう。
「食べる」という行為は相互の意思疎通に
大きな意味を持っているのだ。

勿論、「誰と」行くかは消費者に委ねられる選択の範疇であり
売り手が介入する余地は一切ない。
しかし「何処で」という条件は
コミュニケーションを円滑にする場を決定するにあたり、
大きな条件となってくる。

1人で行くならファストフードで十分であろう。
しかし2人以上で行くなら友人か恋人か、
会社の集まりなのか同好の士か、
初対面なのか古くからの付き合いか、
どの様なコミュニティーを形成するかで
ステージセッティングがまったく変わってくるだろう。

然るにこのサイトの方針では第の3要素である「何を」を
最重視していることは理解に苦しむ。
「グルメサイトだから料理写真を」
というのはあまりに短絡的な思考ではないのか。

より総合的に包括的に、かつ柔軟に情報提供することを
切に望む次第である。

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