日別アーカイブ: 2013年10月20日

「展覧会へ行くという復興支援がある」 『五星山』展鑑賞二本松ツアー

故大山忠作画伯など文化勲章を受章した日本画大家五人の作品を集めた展覧会「五星山展」が、10月12日二本松市・大山忠作美術館にて開催されました。会期は11月17日迄。
巨匠たちの作品をそろえ、被災者である県民や全国の人たちに見てもらうことで「心の復興支援」につなげていくことをテーマに、所属団体や会派を超え大家の作品が一堂に会して展示される夢のような展覧会です。
同展の実行委員長で大山画伯の長女で女優の一色(大山)采子さんは、「展覧会に行くという復興支援の方法があり、来ていただくことで被災者の元気にもなります」と、多くの方の来場を呼び掛けてきました。
メーンタイトルの題字は趣旨に賛同した片岡鶴太郎さんが染筆。

地図の赤丸は今回のツアーで訪れた主な場所です。市内中心部は省略しています。
今回ツアーのスケジュールを旅行会社に相談したところ、
「何歳位の方々ですか?」と尋ねられ、
「50~60代が中心で70歳以上の方もいます」と答えたら、
「ちょっとハード過ぎます、無理ですよ…」と
アドバイスをうけたのだが、強行した。
「付いてこられない者は切り捨てる」これが世の中の鉄則だ!!!

ステラの前は工事中のため明治屋前から乗車、車票には「一色采子、六本木ステラ座御一行様五星山展鑑賞ツアー」とあった。

運転手さんがちょっと無愛想なのが気になった。
この人に命預けていいのかな?
と少し不安が過ぎったのだが…

9:15に出発。

参加人員は12名、現地参加1名の合計13名。
定員25名の中型バスは丁度いい大きさだった。

もちろん乗車と同時に酒宴は始まった。
でも前回程酒量は捗らなかったようだ。
これからの強行軍を考えて控えたのか?

持ち込んだ食料も半分ほど残したが、ホテルでの宴会後の楽しみにとっておくとする。

二本松・大山忠作美術館到着
入館待ちの行列ができている。初めて見る光景。
年間6,000人の入館者が、土日では1日500人を超えるという。
大盛況だ!
中央紙でも取り上げられるようになって、連日評判もうなぎ上りだそうだ。

B級グルメで有名な波江焼きそばが昼食。
焼きそばというより焼うどんだな、これは。
おたふくソースで味付けしたような関西風だ。
でも、なかなかいけるぞ!

しかし車中でたらふく食べてきた我々にはちと荷が重すぎる。
半分をテイクアウトして、夜の楽しみとする。
楽しみがまた一つ増えたぞ!

14:00から片岡鶴太郎氏のトークショーがあり、采子嬢はそのアテンドで忙しいため、霞ヶ城(二本松城)見学を先に済ませることにする。
江戸時代は藩主:丹羽氏の居城で、戊辰戦争では会津とともに戦った。白虎隊に比べて影は薄いが少年隊が活躍した。
「老人組」というのもあった。家督を譲り隠居中の老人34人が討死したという。こちらの方は地元の人でもあまり知らない。

折しも菊人形展が開催中、テーマは「八重の桜」。
八重さんの人形はかなりリキを入れて作っているのは分かるが、他のキャラクターはお粗末の印象。
「あんさま」なんか全然似ていない。
満開までに1週間ほど早いという。鉢作りの菊などまだツボミだ。
一周15分ほどで見学できる。これで入園料:500円、美術館の400円に比べると割高感が強い。
何となく釈然としないまま、天守閣跡に登る。

360度眺望のパノラマが拡がる。
ここでオペラやシェークスピアを演じたら素敵だろうなと誰かか言っていたが、安全確保の警備が大変だろう。

平成5年から約2年、5億以上の巨費を掛けて復元した。
桜の頃は花が雲海のようにたなびき、天国に来た思いだそうだ。

途中までバスで登坂できたので助かった。
通常は数百段の階段を徒歩で登らなければならない。

16:00、美術館へ戻る。
「五星山」とは名前に山の字が入る、文化勲章受章の画家で、
東山魁夷:風景は心の鏡である
高山辰夫:人間を描きたい
平山郁夫:仏教伝来の道を辿ることこそ、”永遠なるもの”
     に触れるひとつの手立て
加山又造:「生きものの」姿を描くことは楽しい
大山忠作:描こうと思ったものは描く
と銘板の下にキャプションが付いていて、それぞれの画家の作風や世界観を表している。

「五星」の「星」は祈りであり、希望です … 一色采子
美術界から「こんな大それた企画は素人には無理だ」と冷ややかな目で見られていましたが、見事に実現まで漕ぎつけた采子嬢は、この美術展成功のため当地に家を借り、泊まりっきりで来館者をアテンドしています。
彼女の解説は学芸員のそれとは趣が異なり、通り一遍ではなく命の通った解説といえます。このことが評判を呼び企画ツアーを組む旅行会社も増えているという話です。

18:00岳温泉・あづま館到着、入浴後待望の夕食。
料理は京風の味付けで何を食べても美味しい。
飲み放題のコースでお願いしたが、ワインは付いていない。
「部屋から持ってきていいですか?」と尋ねると「1本だけなら黙認しましょう」との答え。
やはり采子嬢がいないと扱いが落ちる!

食事を早々に切上げてカラオケルームへ。
待ちきれない様子でI-saka君が口火を切る。
その後は怒涛のような歌合戦状態。
ついには皆で舞台に上がり全員合唱だ。

いよいよ真打登場、待ってましたHarukaちゃん!!!

ソプラノとテナーを自在に使い分けるバイ・シンガー、声量も大きくガラスがビリビリ震えるくらい。
一つの曲を歌い出しはソプラノで、二番をテナーで、最後は二声の掛け合いで、という具合。ミュージカル・ナンバーやオペラのアリアを歌いまくってくれました。
是非一度お聴きください。ライブがあればご案内します。

采子嬢に連れられて途中合流した鶴太郎画伯も目を白黒、アングリと口を空けて聞き入っていました。

まだ飲み足りないとぐずる老人組は「ハウス!!!」の一括で、すごすごと退散。
1:30頃、やっとお開きに。

翌日は生憎の荒天、台風の襲来が早まったのではと思われるほどの横殴りの雨、気温も低く寒い。
(写真:あづま館前で)

チェックアウトを1時間延ばし、予定していた鏡ヶ池散策はパス、
一路、安達太良山ケーブルカー乗り場に向かう。

チケット売り場のおじさんは親切者だ、営業中にも拘らず「上に行ってもガスで何にも見えないよ」との忠告を受ける。
隣接のレストランでバーバキューランチとする。
朝しっかり食事組は箸がまったく進まず、「ステラで焼きそばにしよう」と、もったいないからテイクアウトする。

千恵子(高村光太郎の妻:「千恵子抄」)の生家に到着。
その裏手の千恵子記念館での会話。
千恵子の写真の前で、
「俺の好みじゃねーな」
「だってこの頃の日本人って、皆こんな顔してるよ。大河の『八重の桜』だって新島八重さんの写真を見たら、テレビ見る気がしなくなるよ」
「なんて低俗な会話!この人たちとお友達じゃなくてよかった~」と鼻白む面々。(面目ね~!)
ちなみに「ちえコショー」は売っていませんでした。

黒塚で鬼婆伝説の地獄絵図を見る。
鬼婆のユルキャラでババピーというのがあるらしい。
早速ババピー四人組が結成される。

奥の松酒造で、試飲販売会。その後、杉沢の大杉へ。樹齢1000年の古木で、大山忠作画伯の銘石碑がある。
16:00、JR郡山駅で仙台赴任中のI-saka君と別れ、一路東京へ。

件の運転手君、やはり少々運転が乱暴で途中何度かオヤと思うことがあったが、何とか無事にステラ到着、21:00。
名残を惜しんで早速打上会。
もちろん、お持ち帰りのバーベキュー用食材を使って焼きそばを作ってもらった。

23:00過ぎ、三々五々散会、お開きになったのは1:00を回っていた。
皆様お疲れ様でした。
この続きは反省会の時に、お待ちしてま~す!!!

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