私の母は川崎の第一京浜国道近くの寺に眠っています。お正月の3日には、妹と連れ立って年初の墓参りに行き、お参りを済ませた後は、新聞社から配られた旗を持って箱根駅伝復路の応援をするのがここ十数年来の年中行事の一つとなっています。
特にどこを応援するというわけではありませんが、若い人たちが青春のすべてをかけて走る姿を見ているのが大好きです。彼らからすごいエネルギーをもらえるからです。
座間を出る時、駒大と3分以上の差をつけてトップだった早稲田が、川崎付近では逆転されて1分以上離されていると、沿道の人たちの話が耳に入ってきました。
今大会の特長は、史上最多の3校が途中棄権したことだそうです。優勝校の駒大・大八木監督は、決して無理はしせず、自分たちの実力に合った目標設定をすることが一番大事なことだとお話されていました。学校やOB、マスコミからの期待に、「優勝」の二文字しか口にできなかったところは、自らのプレッシャーに負けて自滅していったようです。
ノロノロ亀さんでもいい、自分に合った歩幅と速度で走り続けることが大事なことだと、この大会を通して若い人たちから教えられました。
(写真:10区を力走する早稲田大学の神沢陽一選手)